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「治療期間が長引く人」の共通点と対策|矯正が予定より伸びる理由とは?
矯正治療を始める際、多くの患者さんが気にするのが
「治療はどのくらいで終わりますか?」
という期間の問題です。
しかし、実際の臨床では、
「予定より長引いてしまう人」と「予定通り・むしろ早く終わる人」がはっきり分かれます。
同じ装置を使っていても、似た歯並びでも、治療期間に大きな差が出るのはなぜなのでしょうか?
本記事では、矯正治療が長引いてしまう人に共通するポイントと、今日からできる改善策を“患者さん目線”でわかりやすくまとめました。
治療を短く、効率よく進めるにはどうすればいいのか——
その答えを、できるだけ具体的にご紹介します。
目次
■ 1. 治療期間が長引く人に共通するポイント
◆ ① 装置の「使用時間」が守れていない

特にマウスピース矯正で圧倒的に多い原因です。
マウスピースは 1日20〜22時間装着が必須ですが、
- 食事で外す時間が長い
- つい入れ忘れる
- 痛くて外したままにする
などの理由で、実質装着時間が15時間以下になると、治療は確実に遅れます。
ワイヤー矯正でも、
- ゴムかけ(顎間ゴム)
をサボることで進行が止まることがあります。
→ 対策
- スマホで装着タイマー管理
- 食事後は“歯磨きセットと一緒にアライナーを置かない”
- ゴムは習慣化アプリでリマインド
- 装着時間を医師と共有して調整
「装置の使い方」は治療期間に直結します。
◆ ② 歯の移動速度が遅い体質
個人差ですが、骨の硬さ・代謝・年齢により歯の動きやすさが変わります。
例えば…
- 骨密度が高い人
- 40〜50代以降の成人
- ホルモンバランスの影響
こうした要因で動きがゆっくりになることがあります。
→ 対策
- 歯の動きを助けるデバイス(バイブレーションなど)
- 運動・睡眠で代謝を上げる
- 偏った食生活を見直す
- 骨代謝に必要なビタミンDを適量摂取
体質は変えられませんが、動きやすい環境を整えることは可能です。
◆ ③ 歯磨きが不十分でトラブルが多い
矯正中は汚れが溜まりやすいため、
- 歯肉炎
- 虫歯
- 歯周炎
が起こると、治療を止めて口腔管理を優先する必要があります。
1〜2ヶ月治療がストップするケースもあり、これが治療期間を大きく押し延ばします。
→ 対策
- ワンタフトブラシで装置周囲を丁寧に
- フロス・歯間ブラシは必須
- 月に一度はプロケアを受ける
- 腫れやすい人は電動歯ブラシ+殺菌うがい薬を併用
“歯磨きの丁寧さ=治療期間の短さ” と言っても過言ではありません。
◆ ④ 歯ぐきが腫れやすい生活習慣
歯ぐきの状態は見た目以上に歯の動きに影響します。
以下は動きを鈍らせる原因です:
- 睡眠不足
- 喫煙
- ストレス
- 口呼吸
特に口呼吸は、歯肉炎・乾燥・舌の姿勢不良を招き、治療のブレーキになります。
→ 対策
- 深い睡眠を確保
- 口呼吸→鼻呼吸へ
- 喫煙者は禁煙で治療スピードUP
- 舌の位置を「上あご」へ(MFT)
矯正は意外にも生活習慣と密接に関連しています。
◆ ⑤ 装置の破損や来院忘れが多い

- ワイヤーが曲がる
- ブラケットが外れる
- アライナーを失くす
- 来院間隔が開きすぎる
これらは大きな遅延につながります。
→ 対策
- 通院は必ず予約通りに
- アライナーは予備ケースに即収納
- 装置の異常はすぐ連絡
治療は“医師と患者の二人三脚”。
来院間隔が守れると治療がスムーズに進みます。
◆ ⑥ 顎間ゴムの協力度不足
顎間ゴムは、噛み合わせを作るうえで主役とも言える工程。
これを怠ると、噛み合わせが全く作れず治療が止まります。
→ 対策
- ゴムを常に持ち歩く
- 食後には“ゴム交換”を習慣化
- スマホの習慣化アプリを活用
実は、治療終了が遅れるトップ原因のひとつが“ゴムかけ不足”です。
■ 2. 治療が予定より早く終わる人は何が違う?

治療がスムーズな患者さんには共通点があります。
- 装置の使用時間を守る
- ゴムかけが正確
- 清掃が丁寧
- 来院を忘れない
- 生活リズムが整っている
- 気になる症状は早めに相談
「協力度が高い人」は治療期間が短くなる傾向が強く、予定通り・予定より早く終わることも珍しくありません。
■ 3. 今日からできる“治療を短くするための行動チェックリスト”

□ アライナーを20〜22時間つけている
□ ゴムかけを毎日決まった時間に行う
□ ワンタフト+フロスで清掃できている
□ 口呼吸になっていない
□ 通院間隔が守れている
□ 装置の違和感はすぐに相談している
□ 睡眠・ストレス管理を意識している
この7つを守れるだけで、治療期間は確実に短くなります。
■ 4. 矯正治療は「短さ」だけが正解ではない
もちろん、矯正治療は短ければ良いわけではありません。
“見た目だけ整って噛めない” 矯正は意味がなく、
大切なのは 正しい位置に、安定した噛み合わせを作ること。
しかし、
- 不要なストップ
- 協力度不足による遅延
- トラブルによる後戻り
など、「防げる遅れ」を避けることはとても大切です。
治療期間を短くし、仕上がりを良くする最大の秘訣は、
“患者さん自身の協力が治療を動かしている” と理解すること。
これを意識できる人ほど、治療は順調に進みます
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参考文献
・Proffit WR, Contemporary Orthodontics(歯の移動速度と治療期間)
・Melsen B, Biological aspects of orthodontic tooth movement
・日本矯正歯科学会:治療協力度に関する臨床指針











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