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矯正治療中の口内炎対策の決定版|原因から治し方・予防までを解説

医院ブログ 2025/12/08
名古屋西矯正歯科クリニック 平澤建太朗

矯正治療を始めた患者さんから最も多く聞く悩みのひとつが、
「口内炎が治らない」「矯正器具が当たって口内炎ができる」というものです。

特に、ワイヤー矯正では装置が頬や唇に触れるため、治療開始直後や調整後に口内炎ができやすくなります。マウスピース矯正でも、アライナーの縁が当たったり、乾燥して口内炎ができることがあります。

口内炎は小さな傷のように見えても、食事・会話・睡眠にまで影響し、ストレスの原因になりやすい症状です。
しかし実は対策がいくつもあり、原因に合わせた正しいケアを行えば、痛みを早く和らげ、再発を防ぐことができます。

この記事では、矯正中に起こる口内炎の原因、治し方、即効性のあるケア、予防策を決定版としてまとめて詳しく解説します。


■ 1. 矯正中の口内炎が起こりやすい理由

矯正していない人より、矯正中の患者さんが口内炎に悩みやすいのには次の理由があります。

◆ ① 装置が頬・唇・舌にこすれる

ワイヤーやブラケットが粘膜を刺激すると、小さな傷ができ、それが口内炎につながります。
特に装置に慣れるまでの最初の1〜2週間に多発しやすい傾向があります。

◆ ② 口の中が乾燥しやすい

口が開きやすくなる、口呼吸の癖がある、マウスピースで水分蒸散が増えるなど、矯正中は乾燥リスクが高まります。
乾燥した粘膜は傷みやすく、口内炎の原因になります。

◆ ③ 調整後の痛みで食事内容が偏る

やわらかい物ばかり食べて栄養が偏ると、粘膜の免疫力が低下し口内炎が出やすくなります。
特にビタミンB群の不足が影響します。

◆ ④ 清掃が難しくなり、炎症が悪化

ブラケット周囲・アタッチメント周囲には汚れが残りやすく、細菌が増えることで傷の治りが遅くなることがあります。


■ 2. すぐに試せる“痛みを和らげる”対策

口内炎ができてしまった時、まずは痛みを軽減し、治りを早くすることが重要です。

◆ ① ワックスを使う

矯正歯科で支給される矯正用ワックスは最強の味方です。
痛い場所のブラケットやワイヤーに米粒大のワックスをつけるだけで、刺激が半分以下になります。

ポイント:

  • 手を濡らしてから使うとつきやすい
  • 食事の時は外してOK
  • 清潔な状態で交換する

◆ ② 医療用軟膏を使用する

ドラッグストアで買える軟膏は痛みの軽減に効果的です。

代表例:

  • ケナログ(ステロイド)
  • アフタッチ(貼るタイプ)
  • 口内治療用ジェル

貼るタイプは刺激から守る“シールド”になるので特におすすめです。

◆ ③ アルコール不使用のうがい薬で洗浄

刺激の強いうがい薬は逆効果になる場合があります。
矯正中は、

  • 殺菌効果がある
  • アルコールなし
  • しみない
    タイプのうがい薬がベストです。

◆ ⑤ 食事は刺激を避ける

以下の食品は悪化させやすいため、可能なら控えめに:

  • 柑橘類
  • 辛いもの
  • 塩分の強いもの
  • 炭酸飲料


■ 3. 口内炎を“早く治す”ためのコツ

痛みを抑えるだけでなく、治癒スピードを上げるコツがあります。

◆ ① ビタミンB群を意識的に摂取

粘膜の再生に欠かせない栄養素です。

食品例:

  • 豚肉
  • 納豆
  • まぐろ
  • たまご
  • しじみ

マルチビタミンを1日1回摂るのも効果的。

◆ ② 水分補給を増やす

粘膜の治癒には保湿が不可欠。
水をこまめに飲むだけでも治りが早くなります。

◆ ③ 歯磨きをていねいに

細菌数を減らすことで傷の治癒が進みます。
矯正中は、

  • 歯間ブラシ
  • ワンタフトブラシ
  • フッ素ジェル
    が役立ちます。

◆ ④ 舌で触らない

痛い部分を舌で触ると治りが遅れます。
無意識に触れないよう注意しましょう。


■ 4. 再発を防ぐための“根本対策”

矯正治療中は、口内炎が繰り返しやすいのが悩みのタネ。
しかし次のポイントを押さえれば、再発率はかなり下げられます。

◆ ① 装置の当たりを調整してもらう

  • ワイヤーの端が刺さっている
  • ブラケットが頬に強く当たっている
    などの場合、歯科医院で微調整してもらうだけで痛みが激減します。

◆ ② マウスピース矯正の縁のバリ取り

アライナーのフチが鋭い場合は、歯科医師に相談すれば研磨してもらえます。

◆ ③ 口呼吸 → 鼻呼吸へ改善

乾燥による口内炎の大きな原因です。
鼻炎やアレルギーがある場合は、耳鼻科と連携して治療することで改善が期待できます。

◆ ④ 睡眠中の口開き対策

  • 低すぎる枕を避ける
  • 姿勢を整える
  • 必要に応じて口閉じテープ

夜間の乾燥を防ぐと、朝の痛みが軽減します。

◆ ⑤ ストレス・疲労をためない

ストレスで免疫が落ちると口内炎が急増します。
矯正中は普段より疲れが出やすいため、睡眠時間を確保することが大切です。


■ 5. 口内炎は“矯正中あるある”だが、必ず対策できる

矯正治療中の口内炎は、ほとんどの患者さんが経験します。
ただし、
適切なケア+装置の調整+生活習慣の見直し
で改善できます。

痛みでつらい期間は続きません。
正しい方法を知ることで、快適に治療を続けられるようになります。


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参考文献

・Proffit WR, Contemporary Orthodontics(口腔粘膜の炎症と矯正装置の影響)
・Oral Medicine Textbook(口内炎の分類と治療)
・日本矯正歯科学会:矯正治療に伴う口腔粘膜管理指針

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