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【小児矯正治療】成長期にしかできない矯正治療とは

医院ブログ 2025/11/11
名古屋西矯正歯科クリニック 平澤建太朗

― 子どもの「今」だからこそできる歯並び改善 ―

「子どもの歯並びが気になるけど、まだ早いのでは?」
「大人になってからでも間に合うの?」

そんな疑問を持つ保護者の方は多いのではないでしょうか。
実は、矯正治療の中には“成長期にしかできない治療”が存在します。
今回は、その理由と、具体的にどんな治療ができるのかをわかりやすく解説します。


1. 成長期の矯正治療とは?

成長期の矯正とは、まだ顎の骨が発育途中にある子どもに行う矯正治療のことです。
この時期の特徴は、骨の成長をコントロールできる点にあります。

つまり、「歯を動かす」だけでなく、「顎の成長方向を整える」ことが可能です。

大人になって骨の成長が止まってしまうと、骨格的なズレを改善するためには外科手術が必要になることもあります。
だからこそ、成長期の矯正は将来の負担を減らす“予防的治療”でもあります。

2. 成長期にしかできない矯正の目的

Ⅰ期治療の目的は、単に歯をきれいに並べることではなく、
以下のような“土台づくり”を行うことにあります。

  • 上下の顎のバランスを整える
  • 正しい噛み合わせの位置に導く
  • 永久歯が生えるスペースを確保する
  • 口呼吸・舌癖などの悪習癖を改善する

この段階でバランスを整えておくことで、将来のⅡ期治療がスムーズかつ短期間で済むことが多いのです。


3. 成長期にしかできない代表的な治療法

① 顎の成長を促す・抑える装置

成長期では「上顎や下顎の発育」を調整することができます。
代表的な装置には次のようなものがあります。

  • 上顎前方牽引装置(フェイスマスク)
     → 上顎の成長を前方に引き出す(受け口の治療に有効)
  • 下顎成長抑制装置(チンキャップなど)
     → 下顎の前方成長を抑える
  • 機能的矯正装置(バイオネーター・フレンケルなど)
     → 筋肉のバランスを利用して上下の顎の成長を整える

これらの装置は、骨が柔軟に成長している小学生〜中学生初期にしか効果を発揮しません。
大人になってからは、顎の骨を動かすことが難しくなります。

② 拡大床

「歯が並ぶスペースが足りない」
そんなときに使われるのが拡大床です。

ネジを回して少しずつ上顎を広げることで、永久歯が生えるスペースを確保します。
上顎の真ん中は成長期にまだ「骨が分かれている」ため、この時期であれば安全に広げられます。

成人になるとこの部分が完全に癒合してしまい、外科的処置を行わないと拡大が難しくなります。

③ 口腔習癖の改善

子どもの歯並びの乱れは、歯だけでなく「癖」から起こることも多いです。
代表的なのは次のようなものです。

  • 指しゃぶり
  • 舌で前歯を押す癖(舌突出癖)
  • 口呼吸
  • 頬杖

これらは顎の成長方向に影響を与え、開咬(上下の歯が噛み合わない)や出っ歯の原因になります。

成長期に筋肉や呼吸の使い方をトレーニングで整えることで、
将来的な歯並びの悪化を防ぐことができます。


4. いつ始めるのがベスト?

治療開始のタイミングは、「顎の成長段階」や「歯の生え変わりの進み方」によって異なります。

一般的な目安は以下の通りです。

年齢治療内容の目安
5〜7歳早期診断・口腔習癖の改善
7〜10歳顎の成長誘導(拡大床・機能的装置など)
10〜12歳永久歯の萌出管理・Ⅱ期治療への準備
13歳〜本格矯正(マウスピース・ワイヤー)

特に「上顎を広げる治療」や「顎の成長誘導」は、10歳前後がもっとも効果的です。
成長期を過ぎると、顎の骨が硬くなり、矯正だけでは改善が難しいケースが増えます。

5. 成長期に矯正を行うメリット

  • 顎の成長を利用できるため、自然で安定した仕上がりに
  • 将来的に抜歯や外科矯正が不要になることが多い
  • 永久歯の並ぶスペースを確保できる
  • 噛み合わせのバランスが整い、顎関節のトラブルを予防
  • 見た目だけでなく「噛む・話す・呼吸する」機能面も改善できる

矯正=見た目の改善というイメージがありますが、
成長期の矯正は「正しく成長するための手助け」という側面が非常に大きいのです。


6. まとめ

成長期にしかできない矯正治療とは「顎の成長をコントロールできる時期に行う治療」のこと。

この時期にしっかりと土台を整えることで、

  • 将来の矯正が簡単になる
  • 抜歯や手術のリスクが減る
  • 健康的な噛み合わせと美しい顔立ちが育つ

という大きなメリットがあります。

「まだ早いかも?」と思っても、まずは早めに一度矯正相談を受けるのがおすすめです。
成長期は一度きり。
この限られたチャンスを逃さず、将来の笑顔のために正しい治療計画を立てましょう。


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📚 参考文献

  1. 日本矯正歯科学会. 「小児矯正(第Ⅰ期治療)について」
     https://www.jos.gr.jp/public/public_05.html(閲覧日:2025年11月2日)
  2. 日本臨床矯正歯科医会. 「子どもの矯正治療の流れ」
     https://www.jpao.jp/(閲覧日:2025年11月2日)
  3. Proffit WR, Fields HW, Sarver DM. Contemporary Orthodontics. 6th ed. Elsevier; 2018.
     (矯正学の基礎的教科書)

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