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【歯列矯正の期間はどのくらい?】早く終わらせるためのコツと注意点
歯列矯正を始める前に多くの方が気になるのが「どのくらいで終わるの?」という治療期間。
SNSなどでは「1年で終わった」「3年以上かかった」など人によってさまざまで、
「自分はどれくらいかかるのだろう…」と不安になりますよね。
実は矯正の期間は、歯並びの状態・治療方法・年齢・生活習慣など、さまざまな要素で大きく変わります。
この記事では、
- 矯正の平均期間
- 早く終わる人・長引く人の違い
- 少しでも短縮するためのコツ
を歯科的根拠に基づいて分かりやすく解説します。
目次
⏳ 矯正の期間はどのくらい?平均は「2〜3年」
一般的な成人矯正(全体矯正)の治療期間は、約2〜3年が目安です。
これはワイヤー矯正・マウスピース矯正のどちらでも大きな違いはありません。
📊 代表的な矯正法ごとの期間目安
| 矯正方法 | 治療期間の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| ワイヤー矯正(表側) | 約2〜2年半 | 細かい調整がしやすく、確実に動く |
| ワイヤー矯正(裏側) | 約2〜3年半 | 目立たないがやや時間がかかる |
| マウスピース矯正(全体) | 約1.5〜2.5年 | 取り外し可能だが装着時間が重要 |
| 部分矯正 | 約3か月〜1年 | 軽度の前歯のズレに適用 |
| 小児矯正(Ⅰ期) | 約1〜2年 開始する年齢による | 顎の成長誘導を目的 |
| 小児矯正(Ⅱ期) | 約1.5〜3年 | 永久歯列を整える段階 |
🦷 なぜそんなに時間がかかるの?
① 歯は「骨の中をゆっくり動く」ため

歯は骨(歯槽骨)の中に埋まっており、矯正の力で少しずつ動かします。
このとき、骨が溶けて再生するサイクルを利用しているため、急に動かすことはできません。
歯が1mm動くのに約1か月かかるといわれ、
全体の歯並びを整えるには年単位の期間が必要になります。
② 骨格・歯の本数・ズレの大きさによる差
軽度の叢生(歯のデコボコ)なら1年程度で終わることもありますが、
骨格のズレが大きい出っ歯・受け口などでは、
抜歯や顎の位置の調整も必要となり、3年以上かかることもあります。
③ 治療のステップごとに時間がかかる
矯正は以下のように段階が分かれています。
- 初期: 歯の位置を揃える(3〜6か月)
- 中期: 噛み合わせを整える(1〜1.5年)
- 仕上げ期: 正中や咬合の微調整(6か月〜1年)
- 保定期間: 動かした歯を安定させる(1〜2年)
このうち「保定期間」を含めると、実際はトータル4〜5年の付き合いになる人も珍しくありません。
🚀 早く終わる人・長引く人の違い
同じ装置を使っていても、進み具合に差が出るのはなぜでしょうか?
その理由を見てみましょう。
| 要因 | 早く終わる人 | 長引く人 |
|---|---|---|
| 装置の使用状況 | 指示通りに着ける | つけ忘れ・自己判断で外す |
| 通院ペース | 定期的に来院 | キャンセルや間隔が空く |
| 口腔ケア | 清潔で虫歯なし | 虫歯や歯肉炎で中断あり |
| 生活習慣 | 食いしばり・癖が少ない | 舌癖・頬杖など悪習癖あり |
| 骨の代謝 | 若く健康的 | 骨代謝が遅い・喫煙習慣あり |
つまり、治療の「協力度」が大きく期間に影響します。
🕒 矯正を早く終わらせるための5つのコツ
✅ ① 指示された装着時間を守る

マウスピース矯正や顎間ゴムは、1日20〜22時間の装着が基本です。
「少しぐらい外しても…」という積み重ねが、
結果的に数か月の遅れにつながります。
✅ ② 通院をサボらない
装置の調整は歯を動かすリズムそのものです。
1回の遅れが、歯の動きを止めてしまうこともあります。
急な予定が入ったときは、早めに医院へ連絡し予約を調整しましょう。
✅ ③ 虫歯・歯周病を予防する

矯正中に虫歯ができると、装置を一時的に外す必要があり、
その分治療がストップします。
毎日の丁寧な歯磨きと定期的なクリーニングで、
中断リスクを減らすことができます。
✅ ④ 舌癖・頬杖などの悪習癖を改善する

舌で歯を押す、唇を噛む、頬杖をつくなどの癖は、
矯正力と反対方向の力をかけてしまい、歯の動きを妨げます。
医師の指導に従い、口腔筋機能訓練(MFT)を行うと効果的です。
✅ ⑤ 骨の代謝を良くする生活を心がける
歯の動きには、骨の新陳代謝が関係しています。
そのため、
- 睡眠不足
- 栄養バランスの乱れ
- 喫煙
などは歯の移動を遅らせる原因になります。
十分な睡眠・たんぱく質・カルシウムを意識し、健康な体づくりが早期終了への近道です。
⛔ 早く終わらせようとして“やってはいけないこと”

- 強い力で無理に歯を動かす
- 独自の判断で装置を外す
- 通院をスキップして自己管理で進める
これらは歯根吸収(歯の根が短くなる)や歯茎の後退を招くリスクがあります。
「安全に、確実に早く」終わらせるには、
歯科医のペースに合わせることが一番の近道です。
🌟 まとめ|焦らず、一歩ずつ確実に
矯正治療の期間は、平均2〜3年。
人によって長さは異なりますが、歯を動かすスピードには「限界」があります。
しかし、
- 医師の指示を守る
- 通院を怠らない
- ケアを怠らない
この3つを続けることで、最短で理想の笑顔に近づけます。
焦らず、自分のペースで少しずつ進めていきましょう。
📚 参考文献
- American Association of Orthodontists (AAO). Orthodontic Treatment Timeline. 2023.
- Proffit WR, Fields HW, Sarver DM. Contemporary Orthodontics, 6th Edition. Elsevier, 2018.
- 日本矯正歯科学会「矯正治療の期間と進行の目安」(2023)
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「歯列矯正の基礎知識」(2024)













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