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寝相と歯並びの意外な関係|横向き・うつ伏せ寝は悪影響?

医院ブログ 2025/10/14
名古屋西矯正歯科クリニック 平澤建太朗

「うちの子、毎晩うつ伏せで寝てるけど大丈夫?」「寝相が悪いと歯並びに影響があるって本当?」
こうした疑問を持つ保護者の方も多いのではないでしょうか。

実は、寝相=睡眠時の姿勢は、歯並びや顎の成長に大きな影響を与えることがあります。
とくに、成長期の子どもは顎や骨格が柔らかいため、寝ている間の圧力や習慣が歯列に悪影響を及ぼすケースもあるのです。

本記事では、「横向き寝」や「うつ伏せ寝」が歯並びにどのような影響を与えるのか、正しい寝姿勢とはどんなものか、保護者ができるサポートについてわかりやすく解説していきます。


▼ なぜ寝相が歯並びに影響するのか?

● 顎の骨は柔らかく変形しやすい

子どもの骨格は発達途中にあるため、柔軟性が高く、持続的な圧力に弱いという特徴があります。
寝ている間に長時間、顔の片側だけに圧がかかっていると、顎のゆがみや歯列の偏りにつながることがあります。

また、睡眠時間は1日7〜10時間と長時間にわたるため、その姿勢が毎日続くと、徐々に骨や筋肉の成長方向にも影響を及ぼします。

● 舌の位置・呼吸・筋肉バランスも関係

寝姿勢は、舌の位置や口の開閉状態、呼吸方法にも影響を与えます。

  • 口が開きやすい姿勢 → 口呼吸になる
  • 舌が下がる姿勢 → 舌の筋力が低下し、上顎の発達が不十分に
  • 左右の筋肉の使い方が偏る → 顎の非対称に

これらはすべて、歯並びやかみ合わせの乱れにつながる要因になります


▼ 横向き寝・うつ伏せ寝の影響は?

● 横向き寝のリスク

横向き寝は一見ラクそうに見えますが、顔の片側だけに強く圧力がかかる姿勢です。

【起こりやすい影響】

  • 頬側からの圧で顎がずれる
  • 片側の奥歯だけ深く噛み合う(咬合のズレ)
  • 顔の左右非対称(顔貌のゆがみ)
  • 下顎が片側にずれて成長 → 将来的に外科矯正のリスクも

特に、いつも同じ方向を向いて寝るクセがある子どもは注意が必要です。

● うつ伏せ寝のリスク

うつ伏せ寝は、顔全体に強い圧力がかかる上、呼吸のしづらさから口呼吸や舌の位置異常を引き起こしやすいです。

【起こりやすい影響】

  • 上顎前突(出っ歯)のリスク
  • 舌が正しい位置に置かれず、顎の発育不足
  • 下顎が後退して見える
  • 呼吸がしづらく、睡眠の質が低下する

さらに、乳幼児期のうつ伏せ寝は**SIDS(乳幼児突然死症候群)**のリスクがあるため、基本的に避けるべきです。


▼ 逆に「良い寝相」ってどんな姿勢?

● 理想的な寝姿勢は「仰向け+自然な顎の位置」

歯並びや顎の成長にとってもっとも理想的なのは、以下のような寝姿勢です。

  • 仰向け寝
  • 口を閉じて鼻呼吸
  • 舌が上顎についている状態
  • 枕の高さが適切(顎を圧迫しない)

この姿勢なら、顔や顎に偏った圧がかからず、舌も自然な位置に保たれるため、顎の成長がバランスよく進みやすいのです。

● 良い姿勢をキープするための寝具選びも大切

  • 枕の高さが高すぎない(顎が引けて口が閉じやすい)
  • マットレスが沈みすぎない(体が安定する)
  • 寝返りが打ちやすい広さを確保

寝具の見直しも、歯並び予防の第一歩になります。


▼ 子どもの寝相が悪いときの対処法

「うちの子、寝てる間にうつ伏せになる…」「起きたら横向きになってる…」

こうしたケースでも、過度に心配する必要はありません。
子どもは寝ている間によく動くものなので、一時的な寝相の乱れは正常な発育の一環でもあります。

ただし、「毎晩決まった姿勢で寝る」「顔の同じ側ばかり下になっている」などが習慣化している場合は、以下の方法で改善を促しましょう。

● 体制を仰向けに整える

寝つくときの姿勢は、その後の睡眠姿勢にも影響します。
寝かせる前に仰向け+口が閉じた姿勢に整える習慣をつけましょう。

● 抱き枕やクッションで寝返りをサポート

寝返りをしやすい環境を整えることで、うつ伏せや横向き固定を防止できます。
軽い抱き枕やサイドクッションを使って、体の向きをガイドするのも有効です。

● 日中の姿勢・呼吸・舌の使い方も見直す

起きているときの姿勢や呼吸方法も、睡眠中の状態に影響します。

  • 口呼吸になっていないか?
  • 猫背になっていないか?
  • 舌は常に下がっていないか?

これらを見直すだけでも、寝姿勢や歯並びへの悪影響を減らすことができます。


▼ 歯並びの崩れが見られるときは早めに相談を

もしお子さんの歯並びに以下のような兆候が見られたら、早めに小児歯科や矯正歯科に相談しましょう。

  • 前歯が出てきた・開いている
  • 顎が左右どちらかにずれている
  • かみ合わせが深すぎる・浅すぎる
  • 唇が閉じにくそう・口呼吸が多い

寝相だけでなく、口腔習慣や成長バランスもチェックしてもらうことが大切です。


まとめ:寝相も“歯育て”の一部

  • 寝相(睡眠時の姿勢)は、歯並びや顎の発達に大きく関わります
  • 横向き寝やうつ伏せ寝は、長期間続くと歯列や顔貌にゆがみを生む可能性も
  • 理想は「仰向け+口を閉じて鼻呼吸+舌が上顎にある」寝姿勢
  • 一時的な寝相の乱れは問題なし。習慣化している場合は寝具や生活習慣を見直してみましょう

歯並びを良くするために矯正治療はもちろん大切ですが、日々の生活習慣や睡眠環境の見直しこそが、歯並び予防の土台です。

お子さんの健やかな成長のために、「寝ている間の姿勢」にも少しだけ目を向けてみてはいかがでしょうか?


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参考文献

  • 日本小児歯科学会|子どもの咬合育成と生活習慣
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット|口呼吸と健康への影響
  • 矯正歯科学会雑誌「咬合と睡眠姿勢の関連性に関する研究」
  • 日本睡眠学会|子どもの睡眠と発達に関するガイドライン

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