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小児矯正中でもフッ素は使える?矯正中の虫歯予防とフッ素の正しい使い方

医院ブログ 2025/10/03
名古屋西矯正歯科クリニック 平澤建太朗

小児矯正を始めた保護者の方から、こんな質問をよく聞きます。

「矯正装置がついていても、フッ素って使っていいんですか?」

答えは 「はい、使えます。むしろ積極的に使うべきです」

実は、矯正治療中の子どもは虫歯のリスクがとても高くなります。ブラケットやワイヤーなどの装置がつくことで、食べかすがたまりやすく、歯磨きもしにくくなるからです。

この記事では、

  • なぜ矯正中に虫歯になりやすいのか
  • フッ素の効果と安全性
  • フッ素の正しい使い方
  • 使用上の注意点
    をわかりやすく解説します。


▼ 小児矯正中に虫歯になりやすい理由

● 矯正装置で歯磨きが難しくなる

小児矯正には「床矯正」や「ワイヤー矯正」などがありますが、とくにブラケットタイプの矯正装置は歯の表面に金属やプラスチックのパーツが付くため、非常に磨きにくくなります。

  • 装置の周りに食べかすが残りやすい
  • プラーク(歯垢)がたまりやすい
  • 磨き残しによる虫歯リスクが急上昇

保護者が仕上げ磨きをしていても、装置の細かい部分までは届きにくいことも多いのです。

● 清掃性の低下と細菌の繁殖

矯正装置があることで口内の「セルフクリーニング作用」(舌や唾液による汚れの除去)が落ちてしまいます。その結果、虫歯菌の繁殖が活発になりやすい状態になります。

▼ フッ素の基本的な効果とは?

フッ素は、日本だけでなく世界中で虫歯予防に使われている安全性の高い成分です。
以下のような働きがあります:

① 再石灰化の促進

初期の虫歯は、歯の表面からカルシウムやリンが溶け出すことで始まります。
フッ素は、これらの成分を再び歯に戻す「再石灰化」を促進し、初期虫歯を自然に修復するのを助けてくれます。

② 歯質を強くする

フッ素が歯に取り込まれることで、酸に溶けにくい強いエナメル質を作ります。これにより、虫歯の進行を防ぎます。

③ 虫歯菌の活動を抑える

フッ素は、プラーク中の虫歯菌の酵素を阻害し、酸の生成を抑える働きもあります。


▼ 小児矯正中のフッ素の正しい使い方

矯正中の子どもには、以下の3つの方法でフッ素を取り入れるのがおすすめです。

● ① フッ素入り歯みがき粉

  • 年齢に応じたフッ素濃度を選びましょう。
    • 3〜5歳:500〜950ppm
    • 6歳以上:950〜1450ppm

使用量の目安:

  • 3〜6歳:米粒大
  • 6歳以上:1cmほど(グリーンピース大)

\POINT/
磨いた後は軽く1回だけうがいするのがおすすめ。フッ素の効果を残すためです。

● ② フッ素洗口液(うがいタイプ)

  • 歯磨き後に使うことで、装置のすき間にもフッ素が行き渡ります。
  • 毎晩寝る前の習慣にすると◎

\注意/
うがいがしっかりできる子(通常は4〜5歳以上)に使用しましょう。誤って飲み込まないよう、保護者の見守りが必要です。

● ③ 歯科医院でのフッ素塗布(高濃度)

  • 3ヶ月〜6ヶ月ごとに定期的に受けましょう。
  • 自宅用フッ素よりも高濃度で、より強力な予防効果が期待できます。

特に矯正治療中は、定期的なチェックと同時にフッ素塗布を受けると、虫歯のリスクが大きく減らせます。


▼ 矯正中にフッ素を使う際の注意点

注意点内容
年齢に合った濃度高濃度を使用すると、まれに「歯のフッ素症(白斑)」が起こる可能性があります。歯科医の指導を受けながら使いましょう。
飲み込みに注意小さなお子さんがフッ素を誤って飲み込まないよう、うがいの練習が必要です。
フッ素は“補助的な予防手段”フッ素だけで虫歯を完全に防げるわけではありません。歯磨き・仕上げ磨き・定期検診の3本柱が基本です。

▼ よくある質問(Q&A)

Q. フッ素は毎日使っても大丈夫?

→ はい、問題ありません。
市販のフッ素入り歯みがき粉や洗口液は、毎日使用することで効果を発揮します。

Q. フッ素は歯を白くするって本当?

→ フッ素自体に「ホワイトニング効果」はありませんが、虫歯を防ぎ、健康な歯を保つことで白さをキープする手助けにはなります。

Q. フッ素が体に悪いって聞いたけど…

→ 適切な量・濃度で使用する限り、フッ素は安全です。
世界中の歯科医療機関でも広く使用されており、日本でも厚生労働省が使用を推奨しています。


▼ まとめ:小児矯正中こそフッ素を活用しよう

  • 小児矯正中は虫歯のリスクが高くなるため、フッ素の使用は非常に有効で安全な予防策です。
  • 自宅では歯みがき粉と洗口液、歯科医院では高濃度の塗布を活用して、虫歯のない矯正期間を過ごしましょう。
  • 正しい知識と使い方を身につけ、子どもの歯を守る環境づくりをしていきましょう。


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📚 参考文献・情報ソース

  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「フッ化物の応用」
  • 日本小児歯科学会「子どもの虫歯予防」
  • 日本矯正歯科学会「矯正治療中の口腔ケアについて」
  • 公益社団法人 日本歯科医師会「フッ素と虫歯予防」

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