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矯正治療と滑舌の意外な関係!しゃべりにくくなるって本当?
「矯正を始めたら、声がもごもごするようになった」「‘さ行’や‘た行’の発音がしづらい……」
そんな体験を持つ人は意外と多いです。矯正治療と滑舌・発音はどのように関わるのか、またどう対処すればよいのかをご紹介、解説します。
目次
1. 矯正治療が滑舌に影響を与える理由

矯正で歯に装置がつくと、口腔内の空間や舌の可動域が変化します。舌が装置に触れることで発音しづらくなるのが主な理由です。
特に「さ行」「た行」「ら行」など、舌先の位置が繊細な発音では変化を感じやすいです。また、口内に異物感があることで、舌をうまく動かせなかったり、空気の通り道が狭くなったりすることで、滑舌に影響が出ることもあります。
2. 装置の種類別による発音変化の傾向
矯正装置のタイプによって、発音への影響は異なります。
| 装置の種類 | 発音への影響 | 慣れるまでの期間 |
|---|---|---|
| 表側矯正 | 舌には直接触れにくく、影響は軽め。金具の大きさによっては違和感あり。 | 数日~数週間 |
| 裏側矯正 | 舌に直接装置が当たるため、発音への影響が強め。違和感が大きいことが多い。 | 1~3ヶ月程度 |
| マウスピース矯正 | 全体を覆うが、舌に干渉しにくい構造のため、比較的発音の変化は少ない。 | 1〜2週間程度 |
3. 表側矯正 vs 裏側矯正 vs マウスピースの比較
表側矯正はもっとも一般的で発音への影響は比較的少ないですが、金属が唇や頬に当たることで若干の違和感が出ることもあります。
裏側矯正は見えにくいというメリットがありますが、舌が装置にぶつかるため滑舌への影響が強く、一時的に「話しにくい」と感じる方が多いです。
マウスピース矯正(インビザラインなど)は、透明で取り外し可能なため、滑舌の変化が出にくいとされています。ただし、素材の厚みによって発音がこもると感じる方もいます。
4. 発音が回復するまでの期間と慣れのステップ
滑舌の変化は、多くの場合一時的です。慣れによって自然に発音が改善するパターンがほとんどです。
- 初期(装置装着直後)
違和感が最も強い時期。舌の動かしにくさ、空気の漏れ、口内の不快感などにより発音しにくく感じる。 - 慣れ始め(2週間前後)
装置の存在に徐々に慣れ、舌の使い方も適応してくる。日常会話では問題が減ってくる時期。 - 安定期(1〜3ヶ月)
発音の変化が少なくなり、自然な会話が可能に。裏側矯正でもこの頃には慣れる人が多い。 - 装置除去後
装置が外れることで物理的な制限がなくなり、滑舌はほぼ元通りかそれ以上に改善する人もいます。
5. 滑舌が悪くなる具体的な音とその理由
矯正治療で特に発音が難しくなるのは、以下のような音です。
| 音 | 理由 |
|---|---|
| さ行(さ・し・す・せ・そ) | 舌先を上の歯の裏につけて発音するため、装置があると干渉を受けやすい。 |
| た行(た・ち・つ・て・と) | 舌の先端が動きづらくなるため、発音がぼやけることがある。 |
| ら行(ら・り・る・れ・ろ) | 舌の弾きが不自然になりやすい。特に裏側矯正で顕著。 |
| 英語のth音 | 舌を歯に軽く挟んで出す音なので、装置が干渉すると難しくなる。 |
6. 改善するための実践的対策・トレーニング法
発音の違和感を早めに解消するために、次のような対策がおすすめです。
● ゆっくり・はっきり話す
話すスピードを少し落とし、口や舌の動きを意識してゆっくり発音しましょう。無理に速く話そうとすると余計に発音が崩れます。
● 発音練習(音読・早口言葉)
毎日少しずつ「さ行」「た行」「ら行」を含む文章を音読したり、早口言葉で舌の可動域を広げたりするのも効果的です。
● 舌の位置の確認

正しい発音には、舌の位置が重要です。特に「さ行」では、舌先が上の前歯の裏に軽く触れるのが理想。鏡を見ながら練習すると効果的です。
● MFT(口腔筋機能療法)

舌・唇・頬などの口腔周囲筋を鍛えるトレーニングです。発音だけでなく、後戻り防止や口呼吸の改善にもつながります。
● 専門医への相談
どうしても発音が気になる場合は、矯正歯科医に相談を。装置の調整やトレーニング方法の指導をしてもらえる場合があります。
7. 矯正治療を選ぶ際に滑舌で失敗しないためのポイント

滑舌への影響を最小限にしたいなら、以下のポイントに注目しましょう。
- 装置の種類をしっかり選ぶ
見た目重視なら裏側矯正、滑舌を重視するなら表側またはマウスピース矯正が向いています。 - 発音に配慮した設計をしている歯科医院を選ぶ
滑舌への配慮や、MFTを導入している矯正歯科は安心です。 - 事前に「話しにくさ」について相談しておく
装着前に気になる点をしっかり伝えることで、個別の調整ができることもあります。
8. よくある質問 Q&A

Q. 矯正中、ずっと滑舌が悪いままですか?
多くの場合、慣れとともに発音は改善します。数週間〜数ヶ月で違和感は解消されることが一般的です。
Q. 発音が改善しない場合はどうすればいい?
発音練習や舌のトレーニングを取り入れてみてください。それでも改善しない場合は、装置の調整が必要かもしれませんので歯科医師に相談を。
Q. 矯正が終わったら滑舌は戻りますか?
はい、多くの方が矯正終了後には滑舌も改善しています。歯並びが整うことで、逆に発音がクリアになるケースもあります。
まとめ:滑舌変化を乗り越えて、矯正のゴールへ
矯正治療中に「しゃべりにくい」「滑舌が悪くなった」と感じることは珍しくありません。しかし、それは一時的なものであり、ほとんどの方が数週間から数ヶ月で慣れていきます。
発音の問題が気になる方は、装置の種類をよく選び、歯科医師としっかり相談することで、不安を軽減できます。話すことが多い職業の方でも、工夫次第で快適な矯正生活を送ることが可能です。
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参考文献
- 日本矯正歯科学会「矯正治療に関するQ&A」
- 厚生労働省|歯科矯正治療のガイドライン
- 岡山大学歯学部・東京医科歯科大学などの論文資料
- インビザライン公式サイト:装置の特徴と滑舌への影響
- 『口腔筋機能療法(MFT)の基礎と実践』 医歯薬出版













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