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【上顎前突】出っ歯を指で押していたら治る? むしろ悪化するかもしれません!
「出っ歯が気になって、夜寝る前に指で少し押している」
「子どもが前歯を押す癖があるけど、自然に治るのかな…?」
――こんな声を耳にすることがあります。
確かに前歯が出ていると、見た目も気になりますし、「ちょっと押せば引っ込むんじゃ?」と思いたくなる気持ちもわかります。
しかし結論から言うと、指で前歯を押しても出っ歯は治りません。むしろ、状況が悪化する可能性もあるので注意が必要です。
この記事では、
- 出っ歯が指で治らない理由
- 押すことによって起こるリスク
- 正しい対処法・治療の選択肢
をわかりやすく解説していきます。
目次
出っ歯ってどういう状態?

出っ歯とは、医学的には上顎前突と呼ばれ、上の前歯が前に傾いていたり、上顎そのものが前に出ていたりする状態を指します。
原因はひとつじゃない
出っ歯になる理由は実にさまざまです:
- 上の前歯が前に傾いている(歯の位置・角度)
- 上顎の骨が前に出ている(骨格の問題)
- 下顎が小さい・後退している(相対的な出っ歯)
- 指しゃぶり、舌で前歯を押す癖
- 口呼吸や唇の筋力の弱さ
- 遺伝的要因
つまり、“歯だけ”が問題なのではなく、骨格や口の筋肉、癖などが複雑に絡んでいるのです。
指で押すだけで治る?その答えは…

治りません。
さらに言えば、悪化したり、将来的なリスクを抱えることもあります。
矯正治療では、専門的な分析をもとに歯や骨を少しずつ、安全に動かす必要があります。
素人判断で指で押すだけでは、歯は根本的に動きません。
では、押すことにはどんなリスクがあるのでしょうか?
指で歯を押すことによるリスクとは?
1. 歯ぐきや歯の根にダメージ

無理な力が加わることで、歯を支えている骨や歯根(歯の根っこ)にダメージが生じることがあります。
歯ぐきが下がったり、歯の根が短くなってしまったりすることも。
また、一時的に動いてもすぐ元に戻り、歯の安定性が悪くなる可能性もあります。
2. 噛み合わせが崩れる
前歯だけに外力を加えると、上下の歯のかみ合わせのバランスが狂ってしまい、かえって噛みづらくなることがあります。
また、下の歯が上の歯に当たりにくくなる「開咬」という状態を引き起こすこともあります。
3. 癖になるとさらに悪化
最初は「ちょっと押してみただけ」のつもりでも、繰り返すうちに無意識の癖になり、逆に出っ歯を悪化させる原因にもなります。
特にお子さんの場合、歯がまだ柔らかく動きやすいため、無理な力がかかると不正な歯並びにつながりやすいです。
子どもが前歯を触る・押すときのチェックポイント
もしお子さんが前歯を押したり、口元を触ったりしている様子が見られたら、以下の可能性をチェックしてみてください。
- 指しゃぶりや爪かみなどの習癖がある
- 舌で前歯を押す癖(舌癖)がある
- 口呼吸やポカン口になっていないか
- 唇を閉じる力が弱い(口唇閉鎖不全)
- 前歯の噛み合わせに違和感を感じている
癖の背景には、口まわりの筋肉の使い方や発達の問題が隠れていることもあります。
単なる「クセ」で済まさず、歯科医や小児矯正の専門家に相談するのがおすすめです。
出っ歯はどうすれば治せるの?
出っ歯の治療は、その原因や年齢によって異なります。
■ 子どもの場合(混合歯列期:6〜12歳頃)

- 骨格の成長をコントロールする装置(上顎の成長を抑える・下顎を前に出すなど)
- 舌や唇のトレーニング(MFT)
- 簡易的な取り外し式装置で前歯の傾きを改善
この時期に対処することで、将来的に本格矯正を避けたり、抜歯を回避できる可能性もあります。
■ 大人の場合(永久歯列期)

- ワイヤー矯正 or マウスピース矯正(インビザラインなど)
- 骨格的な出っ歯が強い場合は外科矯正も視野に入ることも
大人でも矯正は可能ですが、成長による調整ができない分、歯の動きに時間がかかることもあります。
また、見た目だけでなく噛み合わせを整えることが大切です。
まとめ:出っ歯は自己流で治さず、専門家に相談を
出っ歯は、単に「歯が前に出ているだけ」ではなく、骨格や癖、筋肉バランスなどが複雑に絡んだ状態です。
指で押したくらいでは根本的な改善は望めず、むしろ悪化したり新たな問題を引き起こす可能性すらあります。
「出っ歯を治したい」と思ったら、まずは歯科・矯正専門医の診断を受けることが第一歩です。
子どもであれば早期に対応することで、将来的な治療の負担も大きく減らせます。
無理な自己流の対処ではなく、科学的で安心な方法で、笑顔に自信が持てる歯並びを目指しましょう!
当院では無料カウンセリングを行なっております。
矯正治療をお考えの方はぜひ一度ご相談ください✉️⭐️
参考文献
- 日本矯正歯科学会
https://www.jos.gr.jp - 日本小児歯科学会「不正咬合の原因と対応」
- 日本口腔筋機能療法(MFT)研究会











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