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【反対咬合】受け口を放っておくと歯はどうなるのか?

医院ブログ 2025/07/28
名古屋西矯正歯科クリニック 平澤建太朗

「受け口」とは、下の歯が上の歯よりも前に出ている噛み合わせのことを指し、専門的には「反対咬合」と呼ばれます。

外見の印象にも影響を与えるため、気にされる方が多い一方で、「特に痛くもないし」「見た目だけの問題」と考えて治療を後回しにしてしまう人も少なくありません。

しかし、受け口を放置することで、歯や顎、さらには全身の健康にまでさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。今回は、受け口を治療せずに放っておくと、歯や体にどんな影響があるのかについて詳しく解説します。


1. 噛み合わせの悪化と歯への負担

受け口をそのままにしておくと、上下の歯の噛み合わせが自然な形からずれてしまい、食べ物をしっかり噛むことが難しくなります。その結果、以下のような問題が起こります

  • 歯への偏った負担:噛む力が特定の歯に集中し、歯がすり減ったり、ひび割れたりする原因になります。
  • 歯周病や虫歯のリスク増加:噛み合わせが悪いと歯磨きがしづらくなり、歯垢がたまりやすくなります。
  • 歯の寿命が縮まる:長年の負荷によって歯根が弱くなり、将来的に歯を失うリスクが高まります。

2. 顎関節への負担と顎関節症のリスク

受け口の人は、顎の動きに無理がかかるケースが多く、次のような症状が現れることがあります。

  • 顎関節症(がくかんせつしょう):口を開けるときに「カクカク」と音が鳴ったり、顎に痛みを感じたりする状態。
  • 慢性的な顎の疲れや頭痛:噛み合わせが悪いことで筋肉に常にストレスがかかり、首や肩こり、頭痛の原因になることも。

こうした症状は年齢とともに悪化しやすく、場合によっては日常生活にも支障をきたすことがあります。

3. 発音や会話への影響

受け口は、歯や舌の位置が通常と異なるため、発音にも影響を与える場合があります。特に「サ行」「タ行」などの発音が不明瞭になることがあり、聞き取りづらい話し方になってしまうことも。

子どもの場合、学校生活やコミュニケーションに影響を及ぼすことがあるため、早めに対応することが重要です。

4. 顔の輪郭や見た目への影響

受け口は、顔全体の印象にも大きく影響します。下あごが突き出たように見えるため、いわゆる「しゃくれた」印象になりやすく、コンプレックスにつながるケースもあります。

さらに、顎の骨格が歪んだまま成長することで、左右非対称な顔立ちになる可能性もあり、美容面の問題としても軽視できません。

5. 消化器への負担

噛み合わせが悪いと、食べ物を十分に咀嚼できずに飲み込むことになり、胃腸に負担がかかるようになります。これにより

  • 胃もたれ
  • 消化不良
  • 栄養吸収の効率低下

といった内臓への影響も出てくるため、全身の健康にもつながる問題となります。

6. 子どもの場合、成長に影響することも

成長期に受け口を放置すると、顎の骨の成長バランスが崩れ、将来的に矯正治療がより複雑かつ長期的になってしまうことがあります。早期に対応すれば、歯だけでなく骨格レベルでの改善が期待できるため、子どものうちの矯正は非常に効果的です。


まとめ:受け口は早めの治療がカギ

受け口は単なる見た目の問題ではなく、歯や顎だけでなく、全身に影響を与える可能性のある「噛み合わせの病気」です。

大人になってからでも治療は可能ですが、年齢が上がるにつれて治療の難易度も費用も高くなる傾向があります。

「今は困っていないから大丈夫」と放置せず、気になる方は早めに歯科医院や矯正専門医に相談することをおすすめします。あなたの将来の健康と笑顔のために、一歩踏み出してみてください。


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参考文献

  1. 日本矯正歯科学会. 反対咬合(受け口)とは?
  2. 公益社団法人 日本歯科医師会. 噛み合わせと全身の健康
  3. 東京医科歯科大学 歯学部附属病院. [不正咬合の影響と治療について]
  4. 厚生労働省 e-ヘルスネット. 噛み合わせ(咬合)の異常と健康への影響
  5. 日本顎関節学会. 顎関節症と噛み合わせ

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