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アジア人はなぜ歯並びに悩む人が多いのか?
こんにちは 名古屋西矯正歯科クリニックです
歯並びや矯正について関心が高まっている今、特に「アジア人は歯並びに悩む人が多い」と言われることがあります。
実際、八重歯や出っ歯、ガタガタの歯並びでコンプレックスを持っている方も多いのではないでしょうか?
では、なぜアジア人にこのような傾向があるのでしょうか?
今回は、骨格・遺伝・生活習慣・文化的背景など、様々な観点からその理由を掘り下げて解説していきます。

目次
1. 骨格の特徴:顎が小さく歯が並びにくい
アジア人の顔の骨格は、欧米人に比べて顎が小さめで平たいと言われています。
一方で、歯のサイズはそれほど小さくないため、顎のスペースに歯が収まりきらずに重なって生える=叢生が起きやすいのです。
特に日本人では、八重歯やガタガタの前歯が多く見られます。これは骨格と歯のサイズのアンバランスが原因で、遺伝的な傾向として親から子に受け継がれることもあります。
2. 遺伝の影響も大きい
歯並びや顎の形、歯の本数、歯の大きさなどは遺伝的に決まりやすい要素です。
例えば、両親のどちらかが出っ歯や八重歯だった場合、その特徴が子どもにも現れる確率が高くなります。
さらに、親からの骨格の遺伝と生活環境が合わさることで、歯並びの乱れが固定化しやすくなるのも特徴です。
3. 柔らかい食事が増えた現代の食生活
かつての日本では、干物、根菜、玄米などの硬い食べ物をよく噛んで食べる生活が一般的でした。その結果、顎の骨がしっかりと発達し、歯がきれいに並ぶスペースも確保されやすかったのです。
しかし現代では、白米、パン、ハンバーグ、スイーツなど柔らかい食べ物が中心になり、噛む回数が大幅に減少しています。
この変化により、顎の発達が不十分になりやすく、歯並びが悪くなりやすいという問題が出てきています。
4. 口呼吸や舌のクセなどの生活習慣
実は、呼吸の仕方や舌の使い方も歯並びに大きな影響を与えています。
- 鼻炎やアレルギーで口呼吸が常態化している人
- 舌を前に突き出すクセがある人
- 飲み込みの時に舌の位置が正しくない人
こうした習慣があると、歯を前に押し出す力がかかり、出っ歯になったり、前歯に隙間が空いたりしてしまいます。
特に子どものうちにこのようなクセがあると、成長期の顎や歯に強く影響します。
5. 指しゃぶりやおしゃぶりの影響
口呼吸や舌癖と同様、幼児期の指しゃぶりや長時間のおしゃぶりの使用も、歯並びに影響します。
- 前歯が前方に押し出され → 出っ歯
- 上下の前歯が噛み合わなくなる → 開咬
子どもの骨は柔らかく、外的な力の影響を受けやすいため、早期にやめさせることが歯並び予防につながるのです。
6. 矯正への文化的なハードル

日本を含むアジア圏では、これまで歯並びを矯正する文化が根付いていませんでした。
- 「八重歯はかわいい」とされていた時代
- 矯正は高額で、保険がきかないため手が出しづらい
- 歯よりも目や肌などの見た目ケアを重視する風潮
こうした文化的背景から、歯列矯正に対する関心が高まるのが欧米よりも遅れたと言われています。
その結果として、大人になってから矯正を考える人が多く、すでに骨格が固まっているため難易度やコストが上がることも。
7. 医療制度・矯正の普及率の違い
アメリカやヨーロッパでは、子どものうちに歯列矯正を始めることが一般的です。歯並びを「健康」と「社会的印象」の一部と捉え、学校の検診で紹介されるケースも多いです。
一方、日本やアジア諸国では、矯正は美容目的というイメージが強く、医療制度の中で積極的に推進されてきたとは言えません。
そのため、不正咬合をそのまま放置してしまう人が多い傾向にあります。
まとめ:アジア人に歯並びの悩みが多いのは、いろんな理由がある!
歯並びの乱れは、ただの「見た目の問題」だけではありません。骨格、遺伝、食生活、習慣、文化、制度などが複雑に絡み合っています。
特にアジア人には以下のような傾向が見られます:
| 要因 | 内容 |
|---|---|
| 骨格的特徴 | 顎が小さく、歯が並びにくい |
| 遺伝 | 歯の大きさや顎の形が親から受け継がれる |
| 食生活 | 柔らかい食事により顎の発達が不十分 |
| 生活習慣 | 口呼吸や舌癖、指しゃぶりの影響 |
| 文化的要因 | 矯正への意識が低く、ケアが遅れがち |
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参考文献
- 日本矯正歯科学会(JOS)
https://www.jos.gr.jp/
→ 不正咬合(叢生・出っ歯・開咬など)に関する分類や治療方針を解説。アジア人に多い歯列不正の特徴も網羅。 - 厚生労働省「歯科疾患実態調査」(2022年)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/62-28.html
→ 日本人の歯並びの統計データ、年齢層別の不正咬合割合、治療状況などを確認可能。 - Proffit, W. R., Fields, H. W., & Sarver, D. M. (2018). “Contemporary Orthodontics” (6th ed.)
→ 世界的権威の矯正歯科教科書。叢生や上顎前突の原因として「顎のサイズと歯の大きさの不一致」「口呼吸」「舌癖」などの解説あり。 - Enlow, D. H., & Hans, M. G. (1996). “Essentials of Facial Growth.”
→ 顔面成長と歯列形成に関する古典的名著。人種ごとの骨格的差異も詳述。 - Kuroda, T., et al. (2012). “Incidence and severity of malocclusion in Japanese orthodontic patients.” The Angle Orthodontist, 82(5), 809–814.
https://doi.org/10.2319/012312-66.1
→ 日本人矯正患者における不正咬合の有病率や重症度の研究。叢生・上顎前突の割合が高いことを報告。 - 日本小児歯科学会『小児口腔習癖ガイドライン』
https://www.jspd.or.jp/
→ 指しゃぶり・口呼吸・舌癖などの口腔習癖と歯並び・顎発育との関係を解説。 - Nishikawa, Y. et al. (2007). “Differences in craniofacial morphology among Japanese, European-Americans and African-Americans.” Journal of Craniofacial Surgery, 18(6), 1322–1327.
→ 日本人と他人種の頭蓋顔面の骨格的差異(顎の発達、上下顎のバランス)に関する比較研究。 - Clark, J. R., & O’Hara, J. (2014). “The cultural perception of crooked teeth: A cross-cultural study of orthodontic aesthetics.”
→ アジアと欧米における歯列の審美観の違い。文化が歯科矯正の普及に与える影響について分析。











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