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インビザラインはどこでやっても同じか?後編 医院選びのポイント
マウスピース以外の装置を併用する
患者様の口腔内は様々ですので、インビザラインのマウスピースのみで治療が可能な方もいますし、それだけでは治療期間がとても長くかかってしまったり、抜歯ケース、受け口、開咬、ひどい叢生(ガタガタ歯並び)、突出を引っ込めたい方など、主訴も様々です。
↑この主訴の方は他院では大概インビザラインの治療は断られてますね。って、大概の人ってこの中の主訴に当てはまると思います。
当院ではどのような歯並びの方にもインビザラインでの治療は可能です。
しっかりとマウスピースを使用すればとてもキレイに治療を終えています。
何百人と診ていればしっかりと時間を守って使用している患者の口腔内と、時間が足りないかな、という患者様の口腔内。癖が治っていない方や、マウスピースの外し方が少し力任せな方など、、、。
自分自身もブラケット治療、インビザラインの治療を経験していますし、当院のスタッフもブラケット治療や、インビザライン治療をしているスタッフは常にいますので、顎間ゴムやマウスピースの使用時間など、しっかりと守れば、とても早くキレイに治療が終わることは分かります。
当院ではどのような歯並びの方にもインビザラインの治療を可能にするためや、マウスピースの使用期間を短くするために、マウスピース以外の装置も併用する可能性があります。
インビザラインをご希望の患者様は「とにかく見えたくない」が一番のポイントだと思うので、見えない装置(裏側や取り外し式の装置など)を3~4か月程使用します。
例えば、
・アンカースクリュー・・・出っ歯や横顔のラインが気になる方、遠心移動が必要な方など、アンカースクリューを使用します。アンカースクリューを使用することにより、倍速で歯の移動が出来ることと、かみ合わせを確立するのに効果的です。
・加速装置・・・オルソパルスやアクセルデントを使用し、マウスピースの交換日数を早めていきます。カウンセリング時に「インビザラインで治療するなら、治療期間が長くなるよ」と言われた、などです。確かに通常通りに交換すれば、長く期間がかかります。
アラインテクノロジー社との約束の交換日数は10~14日で一枚交換。なので、もし仮に80枚のマウスピースであれば、80枚×10日で800日の治療期間になるわけです。長いですよね。。。。
そこで
↑加速装置を毎日決められた時間使用して頂き、マウスピースを4日の交換にしていきます。
80枚というゴールは変わりませんが、80枚×4日交換で320日に治療期間を短くすることが出来ます。
いかに患者様のモチベーションが高いときにゴールに向かうか、がとても重要なのがインビザラインの治療です。使用するのは患者様なので、しっかりと使用してもらえれば、キレイに早くゴールを迎えることが出来ます。
・拡大装置・・・ガタガタがきつい方など、歯を削ったり、前に出す必要はなく、スペースを奥歯からしっかりとその方の骨格に適した土台にするために、↓下のような装置を使用する場合があります。インビザラインのマウスピースで行うより、前歯部の歯の動揺を抑える事が出来、とても早くスペース確保をすることが出来ます。
インビザラインのマウスピースのみで治療が出来る方もいますが、患者様の口腔内は様々なので、その方に適した治療法を提案しています。もちろん、治療期間も最短でゴールを迎えられるように様々な装置を使用しゴール設定しています。
色々な装置を併用し、色々な方向からアプローチをし、しっかりとしたゴールに向けて設計を提案出来るのがインビザライン治療です。
患者様によってインビザラインで治療が出来る、あなたは向いていない、とかありません。
安さの落とし穴
インビザラインの価格設定は医院によってかなり差があります。
今よくあるのが、「〇万から」。カウンセリングを受け、実は○○万でした。とかよくありますね。それでも安いと思います。
しっかりとカウンセリングを受け、自分のゴールがどこなのかをしっかりと聞いた方がいいと思います。
実は「歯を全体的に削る」や、「抜かずに済むように前に出す」とか、「噛み合わせは治らない」、「咬み合わせは治せない」とか、様々です。
しっかりと骨格の分析や診断をすれば、顎のアーチを整えたり、スペースを確保すれば削る必要はありませんし、前に出す必要もありません。
ただ、「抜く」治療をインビザラインでやろうとすると難易度がかなり上がります。これは、ブラケット治療にも言えますので、なるべく抜かずに進めたいんだと思います。
あと、マウスピースの枚数の制限があったりして、「安い」のかもしれません。
通常のインビザラインの治療は何年間のライセンス契約なので、その間にマウスピースを作成し、作り直すことも可能です。
ただ、「安い」場合、インビザラインの中でもその枚数の中で治すという制約がある治療があるので、その場合に当てはまるかもしれません。
○○枚まで。その場合、噛み合わせの治療は出来ない場合が多いので、簡単に言うと「部分矯正」に当てはまると思います。
奥歯を動かすことはできません。
前歯のガタガタを前に出すなり、削るなりしてスペースを取り、治す程度だったら、○○万で可能だと思います。が、患者が使用しなかったら、成立しない治療なので、マウスピースを使わなかったらどうするんでしょう・・・・。
その枚数制限の中では治療することが出来ないと思います。
一枚一枚のマウスピースは違いが分からないぐらい、少しずつ少しずつ動かしていきます。めちゃくちゃガタガタ歯並びの方ではその枚数制限ではとっても治療することが出来ません。
リファイメントを行いながら
スタッフから「もう一度、お口のスキャンをしますね」「マウスピースを作り直しますね」と治療中にお声がかかることがあります。
多くの患者様が「リファイメント」を何度か行って微調整を行い、治療計画の軌道修正を繰り返し行い、最終ゴールに向かいます。「リファイメント」が決して悪いことではなく、「改善」するために行います。
しっかりとマウスピースを使用している方でももちろん行い、しっかりとした噛み合わせ、歯並びになるように微調整をしていきます。このリファイメントを行うことにより、ゴムかけが必要になったり、アタッチメントが増えたり、少なくなったり、マウスピースの枚数が増えたり、減ったりもあります。
↑そのほかに使用時間が短かったりするとこのように「浮き」が出てきてしまうのでリファイメントをします。
しっかりと使用していても、途中改善のためにリファイメントをしていきますし、「浮き」が出てきたら再度マウスピースを作り直す必要があるので、リファイメントをしていきます。
*「安い」ところだと、このリファイメントを行ってくれるのか。。。。確認が必要だと思います。しっかりと使用していてもキレイな歯並びにしていくのは微調整は必要です。
もし時間が守れなかった患者様はどうなるんでしょう。。。。。
インビザライン治療を成功させるには
まず、しっかりとした、「検査」「診断」「分析」を行ったうえで、患者様の「ゴール設定」から「ゴールに向けての設計」が全てです。
これが一つでも出来なかったらインビザライン治療は成功しません。
これが行えるまでかなり勉強が必要ですし、技術も必要です。
あとは、患者様にマウスピースを使用して頂かないといけません。
インビザラインは使用していればシュミレーション通りにある程度歯は動きます。使用時間が短かったり、「浮き」に気が付かずマウスピースを進めてしまったり、舌の癖がある方はそのように動きません。
患者様の努力も必要な治療になってきます。
今はブラケット治療からインビザライン治療を希望する方が多くいますが、ブラケット以上に患者様の自己管理が必要な治療です。
ですから、当院では治療ができないからブラケット治療、ということはありません。
ただ、患者様のライフスタイルなどをカウンセリング時に伺い、インビザラインのマウスピースを使用するにはこんな感じですと、とお伝えします。
「思っていたより大変そう。。。。。」そう感じる方もいらっしゃる方もいるかもしれません。
お仕事中使用できる方と、使用時間が短くなりそうな方、いますよね。
例えば、食品関係にお勤めの方、「試食が必要」や「常に味見」をしなくちゃいかない、そうなると、なかなかマウスピースは面倒となりますね。
仕事中に食べることも自由な所も、周りの方が食べているのに我慢をするのはストレスだな、と感じるのであれば、もしかしたらその方にとってはブラケットの方が楽と思うかもしれません。
このようにアドバイスをさせていただきます。
医院選びのポイント
もちろん患者様が「どこを何をポイント」にするか、です。
安ければ安いほどいい。そうであれば、とことん安いところを探すことが出来ると思います。安いといっても自分の思っているゴールと医院のゴールが違えば治療は成立しませんよね。ここだけ治ればいい、と思うのは結構難しく、部分的に治すのに色々支障が出てくる場合もありますから注意が必要です。
目先のことだけ考え、とにかく前歯のみ、安くできればそれでいい、としてしますと、将来支障が出てくる場合もありますし、前歯のみ治療をすると、基本前に出す必要が出てくるので、噛み合わせの考慮もしなければいけません。
インビザライン治療や矯正治療は、やはり技術や、経験年数、治療患者数に匹敵すると思います。
どれだけの実績があるか、先生の治療のゴールはどこか、どのように診断し、治療計画を立てているか、など、知る必要もあります。
適当に見様見真似で治療をしても、その結果にはなりませんので、しっかりと患者さまが見極める必要があります。
もちろん、一般歯科でも矯正治療をする先生もいますし、矯正担当医がいるところは別ですが、矯正歯科でも色々な矯正治療の方法がありますし、診断方法も全く違います。
絶対に抜かない!とか、大人=抜歯など、結構ありますから、しっかりとカウンセリングを受けることも大切でし、しっかりとした分析を行っているのかも重要です。実は抜かずに済む、ケースもあります。
始めの提示金額は安くても、追加料金や、治療の難易度で異なるケースもありますね。
だれにでも「インビザライン」を進めるわけでもなく、ブラケット治療も当医院ではしっかりとした治療が可能ですし、もちろん、裏側のリンガルブラケットでもできます。他院で「インビザライン」は無理と断られた方でも「インビザライン」の治療は可能です。
どのような歯並びの方にでも、どの装置でも対応するのが矯正歯科、矯正治療だと思います。
一人ひとりの診断や、治療計画、インビザラインでの治療の場合はマウスピースでの治療計画、ブラケットの場合はブラケットの位置やワイヤーを曲げたりなど、患者様がいかに治療期間を短く、しっかりとした噛み合わせ、歯並びになるかをしっかりと考え、真剣に治療に向き合っています。
厳しい、とか結構言われますが、真剣に治療にあたっているので、やっぱり装置もしっかりと使用してほしいですし、協力もしっかりとしてほしいと思っています。
使用すれば、本当にいい結果が待っています。
使用時間が短かったり、顎間ゴムや舌のトレーニングなど、患者様によって使用する装置は異なりますが、使わなくていい装置を使用しているわけではありません。
同じラーメン店という括りでも「200円」のラーメンと「1000」円のラーメンがるのと同じで、どこにでも同じこと言えます。
「1000」円のラーメンを提供するには、何年もかけて修行をし、仕入れ先から、使う材料、こだわりをもったオリジナルな一杯を提供していると思います。その一杯を提供するのに、その日の天候や、気温、など考え、気持ちを込めて一杯が出来上がっていると思います。
「200円」のラーメンが悪いわけではなく、なぜ200円に出来るか。その違いではないでしょうか?