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矯正治療で顔つきが変わる人の特徴と、変わらない人の違い

医院ブログ 2025/12/14
名古屋西矯正歯科クリニック 平澤建太朗

矯正治療に関心のある方から多い質問のひとつが、
「矯正で顔は変わりますか?」 というもの。
SNSでも “ビフォーアフターで別人級に変わった” という写真が話題になる一方、
「ほとんど変化しなかった」という声もあります。

結論から言うと、
矯正治療で顔つきが変わる人と、変わらない人には明確な特徴があります。
そして「どこがどう変わるのか」「なぜ変化が起きるのか」は、歯並びや噛み合わせだけではなく、骨格・筋肉・姿勢のバランスとも深く関係しています。

この記事では、矯正で顔つきが変わりやすい人の特徴、変わりにくい人との違い、そして“美しい変化が起こるための条件”を患者さん向けにやさしく解説します。


■ 1. 顔つきが変わる理由 ― 矯正の力が影響するのは「歯」だけではない

矯正は「歯を動かす」治療ですが、歯の周りには…

  • 唇・頬の筋肉
  • 舌の位置
  • 骨格のバランス
  • 顎の動き
  • 鼻の下・口元の突出感

など、顔の印象に直結する要素が多く存在します。

歯が正しい位置に整うことで、
これらの周囲の組織が自然に本来の位置に戻るため、顔つきの変化が起きるのです。

ただし すべての患者さんに劇的変化が起こるわけではありません。
ここが誤解されやすいポイントです。

■ 2. 顔つきが変わりやすい人の特徴

◆ ① 口元の突出(出っ歯・上下前突)が強い人

もっとも変化が出やすいタイプです。

前歯が前に倒れていると、

  • 唇が閉じにくい
  • 横顔のEラインが崩れる
  • 口元が前に出て見える

矯正で前歯の角度を整え、必要に応じてスペースを確保すると、
横顔がスッキリし、口元が引き締まる という大きな変化が起こります。

特に 抜歯矯正 で前歯を後方へ下げる場合、横顔の印象が大きく変わりやすいです。

◆ ② オトガイ(顎先)が後退している人

下顎が後退しているタイプは、矯正後に顎先のラインがシャープになることがあります。

これは、

  • 噛み合わせの改善
  • 下顎の機能的位置の改善
  • 口周りの筋肉バランスの改善

などにより、顎の位置が前方に安定しやすくなるためです。

◆ ③ 開咬(前歯が噛み合わない)・過蓋咬合(噛み合わせが深い)

咬合の問題は、顔全体のバランスに影響を与えます。

● 開咬(オープンバイト)

口が開きやすく、顔が長く見える傾向。
改善すると 口周りが引き締まり、顔の縦比率が整う ことがあります。

● 過蓋咬合(ディープバイト)

下顎が後ろへ押し込まれ、顔が平坦に見えることがあります。
改善により 下顔面の高さが整い、顎ラインがすっきり するケースも。

◆ ④ 舌癖・口呼吸のある人

舌が低い位置にあると、

  • 上顎が狭い
  • 口元が突出しやすい
  • 顔が縦に長くなる

といった特徴が出やすく、矯正+筋機能療法(MFT)で舌位置が改善すると、
顔のバランスが整う 変化が期待できます。

◆ ⑤ 小児〜成長期の患者さん

成長中の患者さんは、
歯並び→顎骨→顔面の成長方向
と連動するため、変化が大きく現れやすいです。

顎の誘導が行えるため、

  • 横顔の改善
  • 顎の左右差改善
  • 縦方向の成長コントロール

が可能になり、成人より変化が大きくなります。


■ 3. 顔つきが“ほとんど変わらない”人の特徴

◆ ① もともと前歯の位置が良い人

歯の位置がすでに理想に近い場合、矯正で顔の印象が劇的に変わることはありません。

整えるのは
噛み合わせの微調整のみ
になるため、見た目の変化は控えめです。

◆ ② 抜歯を伴わないケースで後方移動量が少ない

抜歯しない場合は前歯の後退量が限られるため、
口元の後退による横顔の変化は少なくなります。

◆ ③ 骨格的な問題が強いケース

骨格的な出っ歯・受け口などは“歯のみの矯正”で劇的改善するのが難しく、
外科矯正を併用しない限り大きな顔貌変化は期待しにくくなります。

◆ ④ 顔の筋肉バランスが大きく偏っている

食いしばり・片噛み・頬杖など、筋肉由来の顔の左右差や張りは、
歯列矯正だけでは限界があります。

矯正後も

  • マッサージ
  • ボトックス
  • 噛み癖改善
    などが必要なケースも存在します。


■ 4. 顔つきを美しく変えるための “矯正中に大切な習慣”

矯正治療の効果は、実は患者さんの習慣で大きく変わります。

◆ ① 舌の正しい位置(スポット)を維持する

上顎中央に舌を軽くつける位置。
横顔のバランスにも影響します。

◆ ② 口呼吸をやめて鼻呼吸へ

口呼吸は口元が前に出る原因になります。

◆ ③ 姿勢を整える

前のブログでも解説した通り、
姿勢は顎の位置を変えるため顔つきに直結 します。

◆ ④ 片側で噛む癖をやめる

左右非対称の原因になり、顔のゆがみにつながります。

◆ ⑤ 無意識の食いしばりを減らす

下顎の位置・エラの張り感に影響。


■ 5. 矯正で顔が変わるかどうかは「歯・顎・筋肉・習慣」の総合結果

矯正治療で顔つきが変化するかどうかは、

  • 歯の位置
  • 骨格
  • 舌の位置
  • 呼吸
  • 噛み癖
  • 姿勢
    これらの複合的な要素によって決まります。

“矯正すれば必ず顔が変わる”
“矯正しても絶対に変わらない”
どちらも誤解であり、人によって変化の出方は異なります。

大切なのは、
自分はどのタイプなのかを知ること
そして矯正医と相談しながら “顔と機能のバランスが整う治療” を選択することです。

矯正は歯並びを整えるだけでなく、
口元の美しさ・横顔の印象・咀嚼の機能を長く守るための治療
正しい知識を持ち、後悔のない選択をしていただければと思います。


歯並びや顔つきについてお悩みの方は、お気軽にご相談ください🤗

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参考文献 リスト

・Proffit WR. Contemporary Orthodontics.
・Sarver DM. Esthetic orthodontics and facial balance.
・日本矯正歯科学会 口元と顔貌変化の指標
・国内外の審美・咬合関連論文

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