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【矮小歯】小さい歯はどう矯正する?見た目と噛み合わせ、両方を整えるための治療法とは

医院ブログ 2025/08/25
名古屋西矯正歯科クリニック 平澤建太朗

「前歯の1本だけやけに小さい…」「歯が生えてきたけど、形が明らかに違う…」
そう感じたことはありませんか?

それ、もしかすると「矮小歯」かもしれません。

特に上の前歯に多く見られるこの矮小歯。
見た目の違和感だけでなく、噛み合わせや歯列のバランスにも影響するため、矯正治療の一環として対処が必要になることがあります。

この記事では、矮小歯とはどんな歯なのか、どのように矯正・治療されるのかを、わかりやすく解説していきます。


1. 矮小歯とは?特徴とよくある部位

矮小歯とは、他の歯に比べてサイズが明らかに小さい歯のことを指します。

特に多いのが、上の側2番目の歯に見られるケースで、形が「円すい状」「先細り」になっていることが多いため、円錐歯とも呼ばれます。

▶ 主な特徴:

  • 歯の幅や高さが周囲の歯と比べて著しく小さい
  • 丸みを帯びた三角錐のような形をしている
  • 上顎の側切歯(2番目の歯)に特に多い
  • 両側に見られることもあるが、片側だけの場合もある

2. なぜ矮小歯が問題になるのか?

● 審美的な違和感

前歯のラインの中で1本だけ小さいと、笑ったときにアンバランスな印象を与えてしまいます。
とくに女性の場合、「八重歯より気になる」という声も多く、見た目の悩みから矯正相談に来られる方が増えています。

● 歯列全体のズレやすさ

小さな歯があると、歯の隙間(すきっ歯)ができたり、噛み合わせがずれる原因になることがあります。
その結果、他の歯が動きやすくなり、歯列不正や機能障害の原因になることも。

● 矯正治療計画に影響する

矯正治療では「歯と顎のバランス」を計算して歯を動かしますが、矮小歯があることで歯列全体のスペース配分が崩れる可能性があります。
適切に対処しないと、治療後に「隙間ができる」「噛み合わない」などのトラブルにつながります。


3. 矮小歯はどう治す?治療の選択肢

矮小歯の治療は、「歯の位置を正しく並べる」ことと「サイズ・形を補う」ことの両面から考える必要があります。

以下が主な治療法です。

① 矯正治療で歯列を整える(第一段階)

まずは、歯列のバランスを整える矯正治療を行います。
矮小歯がある部分に空隙がある場合、それをどう処理するかがポイントになります。

✔ 適応される装置:

  • ワイヤー矯正(ブラケット)
  • マウスピース矯正(インビザライン等)

✔ 主な治療方針:

  • 小さい歯を本来あるべき位置に動かす
  • 隙間を将来の補綴処置用に残しておく
  • 周囲の歯との調和を考えた全体的な歯の配列を計画

この段階では、「矮小歯をどう活かすか・補うか」を矯正専門医と補綴(見た目を治す)専門医が連携して決めていきます。

② 補綴処置で歯のサイズを補う(第二段階)

矯正治療が終わった後、見た目や噛み合わせのバランスを整えるために、補綴処置が必要になることがあります。

よく行われる補綴法

方法特徴
ダイレクトボンディングコンポジットレジン(白い樹脂)を使って、その場で歯の形を整える。低コストで歯を削らずに済む。
ラミネートベニアセラミックの薄い板を歯の表面に貼り付けて、見た目を自然に整える。審美性が高い。
セラミッククラウン矮小歯が極端に小さい場合に、全体を覆うクラウン(被せ物)で形とサイズを補う。

選び方のポイント:

  • 年齢(成長段階かどうか)
  • 歯の位置・大きさの程度
  • 審美的な希望(自然な見た目・色味)

4. 症例別:矮小歯の矯正治療の流れ(例)

▶ ケース1:片側だけ矮小歯がある

  • 初診:上の前歯の左右差が目立つため矯正相談
  • 診断:上顎側切歯が一方のみ矮小歯
  • 治療:ワイヤー矯正で歯列を整え、矮小歯周辺にわずかにスペースを確保
  • 補綴:矯正後にラミネートベニアでサイズ補正
  • 結果:前歯のラインが自然に整い、左右のバランスが改善

▶ ケース2:両側とも矮小歯

  • 初診:笑顔に違和感があり、前歯の見た目にコンプレックス
  • 診断:上顎側切歯が両側とも矮小
  • 治療:インビザラインで全体の歯列を整え、スペース調整
  • 補綴:セラミッククラウンで前歯の自然な形状に補正
  • 結果:口元全体が美しく整い、笑顔に自信が持てるように


5. よくあるQ&A

Q. 矮小歯って放っておいても大丈夫?

→放置すると歯列全体のバランスが崩れる恐れがあります。審美的な問題だけでなく、噛み合わせや虫歯リスクも高まるため、早めに歯科医に相談しましょう。

Q. 子どもでも治療できますか?

→はい、可能です。ただし補綴は永久歯が生えそろい、成長が安定してから行う場合が多いです。矯正だけ先に進めておくケースもあります。

Q. 保険は使えますか?

→矯正治療や審美目的の補綴は基本的に自由診療のため自費です。ただし、矮小歯が機能障害を引き起こしていると認定されれば、一部に保険が適用される可能性があります。


まとめ:矮小歯の矯正は「見た目」と「機能」の両面から考えよう

矮小歯は見た目の悩みだけでなく、歯列や噛み合わせにも影響を及ぼす場合があるため、矯正治療と補綴治療を連携して行うことが非常に大切です。

特に、「ただ歯を並べるだけ」で終わらないのが、矮小歯を含む矯正の難しさであり、魅力でもあります。

患者さま一人ひとりの歯列や希望に合わせたオーダーメイド治療が必要です。気になる方は、ぜひ矯正専門医にご相談ください。


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参考文献

  • 日本矯正歯科学会:https://www.jos.gr.jp
  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「矯正歯科治療について」
  • Proffit WR, et al. Contemporary Orthodontics(第6版)
  • 矯正歯科臨床ジャーナル各号
  • Dental Tribune International:Microdontia Management

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