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【意外と知らない】矯正治療で歯が動く仕組みとは?

医院ブログ 2025/05/23
名古屋西矯正歯科クリニック 平澤建太朗

「なんで歯って動くの?」──矯正の素朴な疑問

矯正治療では、ブラケットやマウスピースを使って歯をゆっくり動かしていきますが、
「そもそも、あんなに固い歯がどうやって動くの?」と不思議に思ったことはありませんか?

実はこれ、歯と骨の関係・体の自然なしくみを利用しているんです。
この記事では、矯正治療で歯が動く“メカニズム”を、なるべく専門用語を避けてやさしく解説していきます!


歯は“骨に埋まっている”けど、ちょっと動ける構造になっている

まず基本の構造から。

  • 歯は、歯槽骨(しそうこつ)という骨の中に埋まっています。
  • ただし、歯は直接骨にくっついているわけではありません。
  • 実際は、「歯根膜(しこんまく)」というクッションのような膜によって、歯と骨の間にすき間があります。

この歯根膜のおかげで、歯にはわずかに動く余地があるのです。

矯正で歯が動く仕組み = 骨のリモデリング(再構築)

▶ ステップ1:歯に“持続的な力”をかける

ワイヤー矯正やマウスピース矯正では、歯に少しずつ弱い力をかけ続けるようになっています。

▶ ステップ2:圧がかかった側の骨が“溶ける”

歯に力が加わると、その方向に歯根膜が圧縮されます。
このとき、「破骨細胞(はこつさいぼう)」という細胞が働いて、圧がかかった側の骨を溶かし始めます

▶ ステップ3:引っ張られた側に“新しい骨ができる”

一方で、引っ張られた側では「骨芽細胞(こつがさいぼう)」が働いて、新しい骨が作られます

この「骨を溶かして、また作る」サイクルを利用して、歯が少しずつ移動するのです!


なぜ時間がかかるの?

骨のリモデリングは、ゆっくりとしか起きない体の自然な働きです。
だからこそ、矯正治療には数ヶ月〜数年かけて少しずつ動かす必要があるのです。

急激に動かそうとすると、

  • 歯の根っこ(歯根)へのダメージ(=歯根吸収)
  • 周囲の骨や歯ぐきへの負担
  • 歯のぐらつきや痛み

といったリスクが高まるため、安全第一でコントロールされた力が大切です。

矯正装置によって力のかけ方が違う

◆ ワイヤー矯正

ワイヤーやゴムを使って、三次元的に細かく歯を動かすのが得意。力のかけ方が繊細で、複雑な歯並びにも対応可能です。

◆ マウスピース矯正(インビザラインなど)

透明なマウスピースを少しずつ形を変えながら装着。
段階的に歯を誘導することで動かします。見た目が自然で、軽い症例や部分矯正に人気。

歯が動いたあとは「保定」が必須!

歯を動かしたあと、そのままにしておくと、元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起きます。
そのため、矯正後は
リテーナー(保定装置)を使って、歯の位置を安定させる期間がとても重要になります。


まとめ

矯正治療は、「骨のリモデリング」という体の仕組みを活かして歯を少しずつ動かしていく治療です。
専門的な知識が必要だからこそ、信頼できる矯正歯科医のもとで、計画的に・安全に進めることが何より大切です。

「歯ってこんなふうに動いているんだ」と知ることで、不安が少しでも軽くなったら嬉しいです!

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参考文献

日本矯正歯科学会|矯正歯科治療の基本知識
 https://www.jos.gr.jp/contents/publication/knowledge.html

Krishnan V. et al. “Biological Mechanisms of Tooth Movement” The Angle Orthodontist (2009)

Proffit WR, Fields HW. “Contemporary Orthodontics” – Mosby Elsevier

厚生労働省 e-ヘルスネット「歯列矯正とは」
 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-04-001.html

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